サル被害対策、教員が学ぶ 亀山市立中部中「目を合わせない」 三重

【動物駆逐用煙火を発射する三谷校長(右)ら=亀山市田村町の市立中部中学校で】

【亀山】三重県亀山市獣害対策室は19日夕、同市田村町の市立中部中学校(三谷敏央校長)で、獣害対策講座を開いた。

同校教職員15人と同校に関わる地域関係者、市が今年5月に立ち上げたサル被害対策チーム「モンキーレンジャーズ」のメンバーら計28人が参加した。

市はこれまで、サルやシカなどが出没する各地域で住民を対象に、同講座を開いている。数年前から、同校周辺に約20頭のサルの群れが出没することから、生徒らに危害を及ぼす恐れがあるため、教職員らを対象とした講座を初めて開いた。

同室の山際文則室長は「サルと遭遇したら騒がず、目を合わせない、近寄らないこと」といい、「落ち着いて離れること、絶対に餌は与えないこと」と話した。

また、サルを追い払う5連発の「動物駆逐用煙火」(T―3)について、同市亀田町の伊藤煙火工業の伊藤照雄社長(72)は「市が提供する花火の使用は、講習を受けた人しか扱うことはできない」とし、「使用するには、周囲の安全を確認し、決して人に向けて発射しないこと」と説明した。

参加者らは同校屋外で、伊藤社長の指導を受けて、専用のフォルダーに入れた動物駆逐煙火を空に向けて発射し、「パーン」と大きく響く音を体感した。

三谷校長は「生徒の安全を守るためにも、獣害対策の講座は重要。生徒や保護者には、サルに遭遇した場合の対処など学校通信などで知らせている」と話していた。