武四郎の紀行文、現代語訳を県に寄贈 井村屋グループ

【一見知事(手前)に書籍を紹介する浅田氏=県庁で】

井村屋グループ(三重県津市高茶屋7丁目)は12日、松阪出身で、北海道の名付け親として知られる松浦武四郎の紀行文を現代語に訳した書籍を500冊、県に寄贈した。県立図書館など、県内の図書館で活用する。

寄贈したのは、襟裳岬から釧路までを紹介した「東蝦夷日誌七編」を現代語に訳した書籍。たけしろうカンパニー(同市)が井村屋グループの助成を受け、3月に発行した。10日には松阪市にも500冊を贈った。

井村屋グループは、自社商品に使う原材料の多くを北海道から調達している縁などで、武四郎を顕彰している。現代語訳は平成29年の「十勝日誌」と令和2年の「西蝦夷日誌七編」に続き、3作目となる。

この日、県庁を訪れた浅田剛夫取締役会議長は「とても良い本」とアピール。一見勝之知事は「松浦武四郎は先見の明があったが、まだ語録の多くは知られていない」とし、書籍を有効に使う考えを示した。