2023年5月6日(土)

▼日本が「ものづくり大国」の看板を下ろす時が迫っている。そう感じたのが4月27日に閉幕した上海モーターショー

▼中国はいまや米国を抜いて世界一の自動車市場。上海には世界中の自動車メーカーが参集し、新型モデルを披露したが、その中心はEV。日本勢もトヨタ以下、EVを投入したが全くの不人気で終わった

▼人気を集めたのはBYDをはじめとする中国メーカー。現在、米テスラが世界市場1位だが、2位以下にはBYDを筆頭に中国メーカーがズラリ。中国市場に限ればBYDが一位で、今年は世界市場でもテスラを抜く勢いだ

▼日本勢は、上位20位にも入っていない。HV、PHVに断然の強みを持つトヨタ以下、ガソリン車を温存してEVシフトが遅れたからだ

▼慌てたトヨタが昨年発売したEV「bZ4X」はリコールを起こした上に完全な販売不振。これではEVが「イノベーター理論」による分岐点16%を超えると予測される2025年に間に合わない

▼トヨタは最後に残った日本の世界企業。もし家電、半導体、スマホなどと同じ「敗戦」を喫したら日本経済はどうなるのか? 想像すらしたくない。