南伊勢町の横領で6回目起訴 元町職員、捜査終結 三重

水道事業と病院事業会計から多額の公金を横領したとして、津地検は31日、業務上横領の罪で元南伊勢町職員、廣出翔被告(39)=同町押渕=を追起訴した。起訴は計6回となり、同事件を巡る捜査は終結した。

追起訴状によると、廣出被告は町立南伊勢病院事務部総務係主査として会計経理事務や現金取扱員として従事していた令和元年5月17日―同3年3月31日までの間、281回にわたって医事係担当者から預かった売上金合計1億4998万円のうち、5230万円を着服し、横領したとしている。

廣出被告は、平成28年6月―令和4年6月にかけて、水道事業と病院事業会計から公金計約1億7千万円を横領した業務上横領容疑で逮捕、起訴された。昨年から始まった公判で、おおむね起訴内容を認めている。

南伊勢町は被告と共に、当時の元上司4人にも過失があったとして、5人に合計1億6850万円の損害賠償の支払いを命令。うち元上司の1人が2月20日付で命令の取り消しを求める訴えを津地裁に起こしている。