書道家が筆さばき、空手キッズ演武 伊勢・みなと小でコラボイベント

【両手に大筆を持ち、漢字の「極」を力強く書き上げる飯田さん=伊勢市大湊町のみなと小学校で】

【伊勢】三重県伊勢市大湊町のみなと小学校で19日、同市の書道家で書道教室「祥裕会」を主宰する飯田祥光さんと、日本空手協会伊勢支部「みなと空手道教室」による書と空手のコラボイベントがあった。

中学生から空手を学んだ飯田さんは、書道家として活動する中で「いつか書と空手のコラボがやりたい」と思うようになった。空手の練習生時代の後輩だった皇學館大学空手道部監督の西村浩行さんが、みなと空手道教室の指導員をしていることから相談し、今回のコラボが実現した。

【空手の形を披露する児童ら=伊勢市大湊町のみなと小学校で】

この日は、みなと空手道教室の小学生や関係者、保護者、祥裕会のメンバーら約150人が参加した。

飯田さんは両手に1本ずつ大筆を持ち、大胆な筆さばきで漢字の「極」を書くパフォーマンスを披露。西村さんによると、日本空手協会が重視する「極(き)め」にちなみ、この字を選んだという。ほかにも、和歌2首を即興で仮名作品に仕上げた。飯田さんの弟子で三重大学教育学部1年の川端真由加さんは、「押忍」の2文字を躍動感いっぱいに表現した。

児童らは、気合の入った表情で形や組手のデモンストレーションを行い、西村さんもキレのある形の演武を披露した。児童らが大筆を使って好きな文字を書く体験もあった。

みなと小5年の今村のの花さんは「書のパフォーマンスはすごかった。空手も学校の書道も頑張ろうと思った」、同5年の中北璃子さんは「大きい筆で書く体験は難しかったけど気持ち良く書けた」と話した。

飯田さんは「書も空手も継承することが大事。一つのことを長く続けることで自分の生きがいになると伝われば」と話した。