企業の特許出願を応援 弁理士の坂岡さんがプラン紹介 津・本社来訪 三重

【「スタートアップ企業を応援したい」と話す坂岡さん=津市本町の伊勢新聞社で】

【津】坂岡特許事務所(三重県桑名市大仲新田)の弁理士、坂岡範穗さん(57)がこのほど、津市本町の伊勢新聞社を訪れ、スタートアップ企業の特許出願費用を半額にし残りを成功報酬時に振り替える新たな取り組み「起業家応援プラン」(条件あり、印紙代除く)を紹介した。

坂岡さんは平成23年に弁理士登録し開業。中小企業を中心に千件以上の相談実績がある。

坂岡さんはスタートアップ企業の経営者について「特許は大事という認識はあるがそこまで目がいっていない」と指摘。特許出願時には30―50万円が必要で、資金面で諦める場合が多いが、その結果事業の成長が見込めてきた時点で他に模倣される例があるという。後で出願しようとしても公知となった後では新規性がなく特許にならないといい「お金がなくとも初期段階での特許出願が必要」と強調する。

特許は出願して3年間は次の手続の必要がなく、その間に事業性を判断し次の手続をするかどうかを決められるという。坂岡さんは同プランについて「事業が軌道に乗り特許になれば残りの金額を支払うがうまくいかない場合は払わずに済む」と説明。「弁理士としてこれまでやってきた恩返しに起業家を手助けし、三重や東海地方の活性化につなげられれば」と話した。

同プランの条件は、設立18カ月以内の法人で事業性があること。初回限定で年間6件まで。問い合わせは同事務所=電話0594(73)1145=へ。