「パワハラなかった」と判断 立憲民主党県連、県議選四日市選挙区の出馬巡り

【立民県連の常任幹事会終了後、記者会見に臨む中川代表(左)と岡田党幹事長=津市羽所町のアスト津で】 

立憲民主党三重県連は21日、常任幹事会終了後、記者会見を開き、県議選四日市選挙区の立候補を巡り立民県連の幹部や県議から暴言を受けたとして、同選挙区から出馬予定の森川幸子氏(44)から党に上申書が提出された問題について、県連ハラスメント対策委員会(松田直久委員長)で調査した結果を報告。中川正春県連代表は「確固たるパワーハラスメント行為は確認されなかったと判断した」と述べた。

対策委は県議を除く地方議員や弁護士らで構成。昨年12月に発足し、計5回開催。立候補を目指す森川氏に対し、暴言を吐いたとされる県議や関係者らに聞き取り調査を行った。

報告書では、パワハラは確認されなかったとしつつ、「立候補を志す申し立て人に対し、相談対応や説明が十分ではなかった」と指摘。これを受け、県連では国会や地方議会を目指す新人からの相談体制を充実させるため、窓口となる選挙対策委員会を設置することを決めた。

中川代表は「この件の関係者に対し、真摯(しんし)かつ丁寧な対話と心遣いを怠ることのないよう注意を促していく」と強調。その上で、「立候補を希望する人らに寄り添い、ともに活動できる体制を作っていきたい」と話した。

一方、県議選出馬にあたり、森川氏が立民に公認申請していた件については、この日の常任幹事会で公認しないことを決定。四日市を含む衆院三重3区の総支部長を務める岡田克也党幹事長は「現有2議席で3人推薦する中、4人目となると厳しい結果が想定される」と説明した。森川氏には「公認、推薦はないものの、友好関係は維持したいと申し上げている」と述べた。

常任幹事会ではほかに、4月の統一地方選への対応として、津市長選に出馬予定の現職前葉泰幸氏と、鈴鹿市長選に出馬予定の現職末松則子氏をそれぞれ推薦することを決めた。