【桑名】歴史愛好家でつくる「北伊勢歴史研究会」(後藤勝則会長)のミニ企画展「三重県のお城」が14日、桑名市中央町のコワーキングスペースクリラボで始まった。江戸時代の津城(津市)に「ない」とされてきた天守があったことを示す、昨年発見された貴重な絵図が公開され、一目見ようと、多くの愛好者たちが訪れた。15日(午前10時―午後4時)まで。
絵図は縦140センチ、横120センチ。本丸の一角に三重構造の天守と、二重構造の小天守が描かれている。川越町の個人がインターネットを介して古書店から入手したもので、三重大学教育学部の藤田達生教授(日本史)に分析を依頼。津藩が幕府の三代将軍・徳川家光の命令でつくった図面の下絵の可能性が高いといい、藤田教授は「(初代藩主の)藤堂高虎創建の天守の様子がうかがえる貴重な発見」と発表した。
このほか桑名城や鳥羽城の絵図なども並ぶ。後藤会長(57)は「貴重な機会。ぜひ見にきてほしい」と呼びかけた。