2022年8月10日(水)

▼津市が十日からプレミアム付商品券「つデジ」の第二期販売を開始するのに続き、多気町が商品券一万円分を全町民に配布するという。こちらは九月一日から使用開始だから、夏休み期間中の人の動きへの影響は少ないかもしれないが、津市の三年ぶりの花火大会開催はじめ各地の祭りも再開され、活気が戻ってきた感が強い

▼アナウンス効果期待の「BA・5対策強化宣言」発令の一方で、旅行代金を割り引く「みえ得トラベルクーポン」(県民割)の停止を否定。行動制限もしない固い意志をのぞかせる一見勝之知事に、地域振興に政治生命を賭ける首長らがアクセルをもう一段、踏み始めたか

▼出身官庁がいわゆる内務官僚の流れで共通するせいか、津市の前葉泰幸市長も一見知事同様、国の動きに敏感。マイナンバーカードの活用で普及を促そうとしたり、今回の「つデジ」でも「自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)を最重要課題の一つとして強力に推し進めようとして」いる国の方針の先駆けという

▼デジタル地域通貨方式の商品券発行を目ざし、購入手続きはスマホやタブレットから。購入に必要な発売一週間前からのユーザー登録も同様。店側も決済やデータ管理には店頭のQRコードを利用する―。頭がこんがらかってくるデジタル音痴の利用者と参加店双方の相談に応じるコールセンターを設置し、スマホやタブレットの操作は携帯電話業者が応じるという

▼コロナで変容する社会にすばやく対応するのが前葉市長のうたい文句だが、高齢者にとっては生きにくい社会に変容していくようだ。