2021年12月6日(月)

▼亀山市が人権週間(4―10日)に合わせて人権について考え学ぶイベント「ヒューマンフェスタin亀山」の第17回目を開いた。第1回は17年前、平成16年ということか。櫻井義之市長が「平成25年度に『一人ひとりの人権が尊重される亀山市をつくる条例』を制定し、人権意識の高揚に努めている」。条例制定に先立つ10年近く前からイベントは開いてきたらしい

▼人権尊重都市宣言が同18年だから、それにも2年さかのぼる。県内で人権条例が制定されているのはいなべ市を除く28市町。亀山市の制定は下から2番目で、櫻井市長誕生後。県の人権担当部長が副市長に就いてからで、県の担当部門の長年の働き掛けがようやく実った感があったが、イベントを通じ、実は啓発は着実に実行されていたのかもしれない

▼全市町が制定している人権尊重都市宣言。後発になるに従って表現に具体的目標が消えて抽象的表現になっていると、いつぞや人権関係団体が報告していた。「人権」がアクセサリーのように扱われている傾向もあるようだ

▼後発に見えていた亀山市と違って、先端を自任していたのは津市である。県人権教育研究協議会が県内各地で年1回開催している三同教大会で、県市長会会長(当時)としてあいさつした前葉泰幸津市長は、同市の人権施策、体制の充実ぶりを紹介し、胸を張った。先の特定自治会長との癒着問題で、人権担当理事ポストを廃止。人権担当は課に縮小した

▼アツモノに懲りてナマスを吹く―か。真の充実を目指すには荷が重過ぎるという自覚があったのかもしない。