2021年4月11日(日)

▼県民意識調査で「幸福感」が平成25年度に次ぐ2番目の高さになり、鈴木英敬知事は「(コロナ禍の中で)当たり前だったことがそうでなくなり、日常のありがたみを感じてもらったのでは」

▼幸福感など人それぞれで高まった、下がったなどの評価は大きなお世話と思わなくもなかったが、今回ばかりは温かい気持ちにさせられた。一方で、新型コロナウイルス感染への不安を約九割が訴える。不安がもたらす不眠や不摂生な食習慣、生活習慣などに向かうばかりではなく、不安は不安として、今のよさに目を向けようとしていることに頼もしさを感じる

▼不安や不満などのストレスは危険から身を守る自己防衛手段で人類を生き延びさせてきた原動力だが、高じると免疫機能を破壊し、さまざまな病気を引き起こす。社会生活を営む人間だが、社会がひっくり返って会社になったと言ったのは元知事の北川正恭氏だ

▼「働くことはよいことだ」という勤勉な国民性が、企業の論理に置き換えられた。企業が生活丸ごと責任を持つ形になり、競争社会に生き抜くことが最優先課題となって、企業間から地域間、国際間にエスカレートしていくことに誰も疑問に思わなくなり、強まるストレス社会から誰もが逃れられなくなった

▼コロナ禍で立ち止まらざるを得なくなり、一層ストレスがたまる一方で、日常生活を見直し、それぞれの「ありがたみ」を感じる人も増えたのかも知れない。ストレスは難病を引き起こしもするが、人によっては適度な刺激ともなる。病気全般に言えるが、幸福感にも似たようなところがある。