2020年4月11日(土)

▼明和町の知人から4、5年ぶりに電話がきた。町内の字名を上げて「本当か」。面食らったが、同町の新型コロナウイルス感染者の住所のことだった。筆者がそこだと言ったことになっているらしい。出所をたどると、同姓の他人を伊勢市の知人が勘違いして伝えたらしい

▼前日は別の市で感染者出現、のうわさが出回った。情報源は病院関係者という。新聞社とか病院関係者というと話がもっともらしくなるが、フェイクか、伝わるうちに住所が誤っていったか、判然としない

▼「われわれは百パーセント感染します」と医者が言ってた。医者以外の感染率はという患者の問いに数字をあげて答えていたが、人心の不安を背景にどういう形になって伝わっていくか。愛知県が独自に「緊急事態宣言」を出すことを受け、鈴木英敬知事も県民への呼び掛けを強化する

▼愛知県の宣言は「県民に感染拡大の防止を促していく宣言と受け止めている」。自身の責務を「感染拡大防止」とし、県民の緊張感を促すためとして記者会見でマスクを着用した知事だから、何らかの形で宣言を追随も当然ではあろう。これでもか、これでもかと追い込んでいく図式である

▼そうしなければならない状況がまだまだあるということだろうが、一方で特に国の緊急事態宣言以降、危機感や緊張感に包まれてる県民もかなりいることは確かである。南勢地域の町民に手続きを説明しながら「明和町に近いが大丈夫かな」という思いが頭をよぎったと津市の施設従業員

▼デマの温床が着々と醸成されているということである。併せて警戒しなければなるまい。