2020年4月9日()

▼鈴鹿市の知人が言った。「誰がどこから来ているか、分からんからなあ。当面、人に会うのは避ける」。新型コロナウイルスに感染していた五輪メダリストが同市での陸上の練習会に参加したニュースで、警戒心を強めたらしい。好きなゴルフもおにぎり持参。食堂には入らず、芝生で食べているという

▼緊急事態宣言の発令で、鈴木英敬知事は対象の7都府県のほか、愛知県も含めて県民に移動の自粛を求めた。3月末に独自で不要不急の出張や訪問の自粛を呼びかけた8都道府県からは、北海道と愛知県が抜け、福岡県が加わった形。知事の情報網はまずまず的確だが、愛知県は意外だったのではないか。「どうして」という声が寄せられる

▼先の東海3県知事のテレビ会議では共同歩調で合意したが、移動自粛に愛知県も含めたことへの合意はできていたのかどうか。県立看護大が7日から5月5日まで、出校停止に踏み切ったのは、愛知県などからの学生が多いことも一つの理由とされる。愛知県知事にも県への移動自粛を求めたいのが本音だろう

▼知事の要求レベルには到達していないのかもしれないが、県民の不安、危機感は強い。休校などで無料通信アプリ「LINE」のグループ通話利用が激増しているというが、利用者は児童生徒ばかりではない。4日前、鳥羽市のドラッグストアにマスクが大量入荷したことを主婦がグループラインで発信。マスクを手作りしていたメンバーらも家族を動員して駆けつけた。一人何個と制限付きの可能性があるからだ

▼知事が期待する「緊張感」とは違うかもしれないが。