2020年4月7日(火)

▼割れた新学期再開日を前に、県教委小中学校教育課が「地域で感染状況が異なり、3月の臨時休校よりも難しい判断だった」(本紙『まる見えリポート』)。思わず笑ってしまった理由は、続く津市内の学校関係者が代弁してくれる。「市町単位で一律に決められれば一番楽」

▼小田原評定を繰り広げたのは認めるとして、国の要請を一律で受け入れた県教委の休校判断。比べれて「難しい」のは当たり前過ぎる。笑ったのは苦笑である。再開延期を6市町に限ったのは「鈴鹿市内の生徒が多く通う地域に当たるため」(3日・木平芳定教育長)

▼五輪メダリストが加わった鈴鹿市の練習会に参加した児童生徒が通う地域、ということである。検査結果判明まで自宅待機、あるいは通う学校だけ休校、の選択肢もあったはずだが、市町全体を休校にしたのは「(個人が)特定される恐れがあり、人権や個人情報に配慮」(鈴鹿市防災危機管理課)したからだろう

▼結果は、同市民や休校市町全体が警戒の目、疑心暗鬼が広がる恐れ、なしとしない。市内の参加者数を非公開にする鈴鹿市に対し、津市の前葉泰幸市長が参加児童生徒数を公表し「市民にとって必要な情報のため」とし休校延期を最小限にしたのは、そのためだろう

▼最悪の事態を想定し、最善策を選択するのが危機管理の要諦。状況が厳しくなるほどその能力が試される。「直前まで検討中だった市町もある」と県教委。自身は何をしていたか

▼待機か。人権、個人情報配慮、すなわち市町単位一律への要請か。危機が深まるにつれ、危機管理能力が薄れていく。