2020年2月27日(木)

▼育休問題では鈴木英敬知事に指南を求めてきた小泉進次郎環境相だが、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部を欠席して地元神奈川の後援会の新年会に出席するについて特に相談はなかったのか。国会で国民への謝罪の意思を問われ「反省しているが、反省をしている色が見えない、というご指摘は、私自身の問題だと反省」。趣旨は謝罪の拒否なのだという

▼一方、県議会。RDF(ごみ固形燃料)発電事業終了に向けての今後を問われ、山神秀次企業庁長が「事故の教訓と反省を心に刻み、安全を最優先に業務を着実に進めていく」。県民への謝罪の気持ちは「反省と教訓」の中に含むか、含まざるか

▼「反省」とは、自分の言動を評価、あるいは誤りを認め改めること。「教訓」は「教訓を得る」の使い方で何かを学んだり、今後に生かすこと。英語ではともにラーン(学ぶ)が使われ、日本でも「反省と教訓」で慣用句のように用いられる

▼RDF事業について問われると、企業庁はじめ県は爆発事故を前提に答える。が、自身が事故で学んだ反省と教訓は別にして、当初のねらいを大きく損なった事業を店仕舞いするに当たり、謝罪の気持ちで原因を掘り下げ、きちんと県民に説明する必要があるのではないか

▼産業廃棄物は県、一般ゴミは市町村という担当区分があるにもかかわらず、なぜ県は逸脱したか。まずはそこから総括を始めなければなるまい。「処分場建設に苦しむ市町村を助けるのも県の役目」という当初の説明は、参加市町村の数、その後の仕打ちを見ても論理的には破綻しているのだから。