2020年2月5日(水)

▼「太平洋・島サミット」の誘致成功を賀すべし。「オール三重で取り組んだ結果が結実した」と鈴木英敬知事。ご謙遜。知事の官邸との強力な関係であることは、伊勢志摩サミットの誘致経過からも推定される

▼菅義偉官房長官と面談した直後の昨年11月の会見で、知事は「手応えは、まあどうでしょうか」。万事余裕がある。外務省の現地調査の前で、官房長官は担当職員に「しっかり行って来いよ」と指示したことを紹介し「手応え良いのか悪いのか」。お分かりでしょうという言わんばかり

▼官房長官は、県の持続可能な漁業資源の利用や防災対策、太平洋島しょ国と共通の課題解決に取り組んでいることなどを評価したという。知事はこれを、伊勢志摩サミット成功や来年のパラオ交流25周年として解釈するが、太平洋・島サミットといえば温暖化に伴う陸地水没が「喫緊の課題」。官房長官と知事の認識に食い違いはないか

▼県の温暖化対策は、先の包括外部監査報告の通り。特に重大な指摘事項はなかったが、見るべきものがなかったからかもしれない。地球温暖化対策総合計画(仮称)策定の部会が6日に第1回で、委員も決まっていないから監査のしようはない

▼温暖化問題啓発を委嘱している推進員に昨年12月、知事感謝状を授与したばかりだが、包括監査で不適切な委嘱者が指摘された。決裁分担も不明。それが事業にどんな影響を及ぼしているか分からないという。その程度ということだろう

▼太陽光など再生エネルギーは住民との摩擦が激しさを増す。仕切り直しの機会にするのも悪くない。