2019年12月22日(日)

▼間が悪いのか、グッドタイミングか。本年度の学校保健統計調査で5―17歳のうち虫歯のある子どもの割合が、7歳を除く全ての年齢で全国平均を上回るという結果(速報値)が発表された当日、自民党三重県連が来年度予算編成への提言を鈴木英敬知事に提出し、県議団が「みえ歯と口腔の健康づくり条例」改正を提案した

▼条例制定は平成24年。翌年に「みえ歯と口腔の健康づくり基本計画」を策定し昨年3月、第二次計画へ更新したばかり。「高齢化の進展、医療の高度化・専門化などの環境の変化に的確に対応する」と鈴木英敬知事は趣旨を述べている。児童生徒への直接の言及はない

▼この間、全国平均を下回ったのは平成28年の幼稚園の1回だけ。翌年には前年、前々年をさらに悪化する割合となり、昨年、今年は全国平均に接近。他の校種は改善が見られるというものの、全国平均との比較では横ばい。中学校では差を広げた

▼第二次計画の1年目で条例改正が提言される。ダメだしされたということではないのか。11月8日(いい歯の日)を含む11月を「八〇二〇(80歳になっても20本以上の歯を保つ)推進月間」に定めたが、啓発運動が目立たないのは注意力不足か

▼条例が県の責務とする施策策定と計画的実施を審議する県公衆衛生審議会歯科保健推進部会の結果が、県のホームページを見る限り、議事録を含め26年度以降、掲載がない。第二次計画がどういう議論を経て策定されたのか検証しようがないのは、委員の気持ちをそんたくし県が棚上げしてしまったわけでもあるまいが。