2019年12月15日(日)

▼市民有志による「危険なオスプレイはいらない伊勢市民の会」が明野駐屯地のオスプレイ使用に抗議する署名1046人分を市に提出した。抗議の意向が鮮明な伊勢市長を支援する意味合いがあり、県に提出しないのはそういうことなのだろう。ちょっと残念な気もする

▼再飛来に地元選出の奥野英介県議が議会で「緊張感が薄れている」と県を批判した。県と市はともに防衛省側に要望書を提出したが、「訓練は仕方ない」として情報提供、安全管理などを強調する県と、常態化を取り上げてけしからんと主張する市長とでは、そう見られても仕方ない

▼2月の初飛来時の会見で、知事は県に寄せられた県民の声を紹介した。メール、ファクスが4件で電話13件。飛行中止や情報提供を求める内容が9件で、賛成が1件。あとは見学を求めるなど。今回も4日の会見で件数を明かした。メール2件、電話5件。明確な反対はなかったようで、別に市への問い合わせが11件と付け加えた

▼報道機関からは県に20件、市へ27件。みなさんはそう言いますが、一般の方の関心はこんなもんです、と言っている気がしたのはゲスの勘ぐりだろうが、念のため、1046人署名を知事のもとに届けたかった

▼明野駐屯地が現在地にあることで「安全保障などの役割を果たしていくことは重要」という知事の認識にも目からうろこが落ちる思いがした。歴史的経緯から飛行学校としての印象が強く、県との関係でも官民共用、南部移転の政策提言が出されていた。いつの間に安全保障の位置づけに。いささかの戸惑いを感じる。