2019年5月17日(金)

▼副議長選で、立候補もしていないのに一票が投じられて驚きの表情を見せた共産党の山本里香氏が「私は平和主義者。そんなことはしない」。自身が投票、の説を否定した。合わせて「革命政党ではありません」と言っているのか。政治家の発言は一筋縄ではいかない

▼議長選3票、副議長選2票の白票に定数問題があるという。議長が定数削減支持会派の自民党県議団所属だから、出どころは同根ながら維持派の自民党が疑わしいということか。「会派で票を一人にまとめきることができなかった」というから真実味が増すが、だから、便乗組もいるかもしれない

▼候補者擁立方針を急きょ断念したことへの不満もはびこるという。無効票は、議会を取り巻く問題の総計から生まれる。「満票を取る難しさを感じた」と中嶋年規新議長。「十分に思いを伝えきれなかったと反省」と北川裕之新副議長。どちらも同じことを言っているのだろう

▼新議長は、改選前の新政みえ出身議長が提案した第三者機関設置を維持した。維持派の新政みえと削減派の自民党県議団の出身議長が同じ提案をしても、寄せる思いは異なるに違いない。設置に至らなかった前議長は「力不足」と総括し、新議長は議論が停滞すれば「議長案を出す」

▼白票も議長選無投票も同根の気がしなくもない。投票すれば最大勢力の中身がどの程度か、ある程度分かったが、定数問題つながりで他会派との連携、切り崩しを図った新政みえが、ぎりぎりで断念した

▼王の早逃げ一歩の得か。四面楚歌に「時、利あらず」と舞い、嘆いているわけではあるまい。