2017年9月4日(月)

▼民進党代表選挙の一日、岡田克也元代表が「特に、私の支持者の皆さんの多くが、枝野さん(=幸男元官房長官)に投票していただいたことに感謝申し上げます」とブログに書いていた。松田直久衆院議員を除く県内の国会議員、衆院立候補予定者が枝野幸男元官房長官に投票した背景が読み解ける

▼松田議員とは知事選出馬を巡り距離ができたとされ、維新の会参加で決定的となった。岡田氏が代表代行で進めた平成26年衆院選の維新との連携だが、県内では消極姿勢がにじんだ。代表で合流したが、元のサヤとまではいかないのかもしれない

▼枝野氏を支持する理由は告示の翌日に書いている。自身が代表、枝野氏が幹事長の28年参院選で野党共闘を実現させた。失敗していれば「ほとんどの選挙区で勝つことにはならなかった」。候補者乱立で自民党との接戦区で敗れては「執行部の怠慢」と考えるからだ

▼野党共闘は志位和夫共産党委員長との信頼関係で実現したとも説くが、一方で、理念・政策が異なる同党との連立政権はきっぱり否定する。たちまち「行き詰ってしまう」

▼見方によっては、野党共闘見直し論の前原誠司元外相への配慮だが「どちらが勝利したとしても」挙党体制、全党一丸を繰り返し訴える。先月24日に、政界の師とする羽田孜元首相が没した

▼新進党時代、その師が党をでるきっかけを自分が作ったと自責し、のち党は解散へ。岡田氏は政界の師の死去について何も書いていない。が、野党共闘や共産党との連立否定に、羽田氏と歩みし日々を改めて重ね合わせている気がする。