大観小観 2017年5月21日(日)

▼県議会議長選挙で七票の無効票が出たことに鈴木英敬知事が「少し驚いた」。選挙戦ならともかく実質信任投票では「あまりこれまでになかったこと」。鈴木県政になってからはそうだということか。自民が絶対多数を占めていたころは時折白票が複数出て〝犯人捜し〟が話題になった

▼各会派が激しくポスト争いするのは今も昔も同じだが、主要ポストの自民独占で選挙前に決着している。共産党が候補を立てる以外は選挙戦になることはなかった。その中での白票は他会派から出る可能性は少なく、自民内の造反がまずうたぐられ、幹部らまとめ役の顔色はなかった

▼「一番怪しまれるのは自分だからな」と言ったのは同一選挙区、同期で、同じポストを争って敗れた側。「わざと隣に見られるように名前を書いて投票した」

▼時移り今回、自民幹部が「全員が舟橋(裕幸)氏に投票した。隣の議員と投票用紙を見せ合ってから出させたので無効票はあり得ない」。考えることは同じだが、議長選挙は公職選挙法が適用される公的選挙。昔、当選者がお礼にほぼ恒例だった牛肉を配り、警察が捜査のうわさに贈られた側も含め色めき立ったことがある。「すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない」の憲法十五条もむろん適用される

▼秘密投票が保障されないと自由に投票できなくなる恐れがあり、選挙の公正が保てなくなるからだ。「出させた」がどの程度拘束力かは知らないが、場合によっては憲法に抵触しないか。白票疑惑を打ち消すため憲法違反疑惑を招き入れるような話。驚いたことではある。