トレムフィア®、潰瘍性大腸炎において、2年間にわたり臨床的及び内視鏡的寛解を維持

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※本プレスリリースは、5月5日に米国本社にて発表したプレスリリースの抄訳版です。必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。本資料の正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先します。本資料(英文)については、こちらをご参照ください。
現在、トレムフィア®は日本国内において、クローン病に対して未承認です。
トレムフィア®、潰瘍性大腸炎において、2年間にわたり臨床的及び内視鏡的寛解を維持
QUASAR長期継続試験の結果において 92週時点での臨床的寛解率は70%以上、内視鏡的寛解率は40%以上が示された
カリフォルニア州サンディエゴ(米国時間2025年5月5日) – Johnson & Johnson(以下「J&J」)は、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者さんを対象としたトレムフィア®(一般名:グセルクマブ)の第III相QUASAR長期継続(Long term extension: LTE)試験の最新データを発表しました。これらのデータは、2025年米国消化器病週間(DDW)で発表された当社の研究に焦点を当てた24件の演題に含まれます。
QUASAR LTE試験のデータでは、92週目の時点で、トレムフィア®群において、臨床的寛解及び内視鏡的寛解の持続ができたと示されましたa,¹:
維持期の 92週時点で臨床的寛解bを達成した患者さんの割合は72%で、そのうち99%が8週間以上コルチコステロイド未使用を維持しました。
維持期の92週時点で内視鏡的寛解cを達成した患者さんの割合は43%でした。
維持期44週時点で内視鏡的改善dを達成した患者さんの中では、維持期の92週時点まで内視鏡的改善を維持できている割合は84%でした。
トレムフィア®群では、生物学的製剤及び/又はJAK阻害薬による治療歴にかかわらず、臨床的及び内視鏡的寛解が維持されました。
ペンシルベニア大学消化器・肝臓内科、開発、慈善事業部門副部長であるGary R. Lichtensteineは、次のように述べています。「潰瘍性大腸炎の患者さんは、この疾患のつらい症状を抑え、持続的な効果をもたらす治療を必要としています。今回の新たなデータは、トレムフィアが長期にわたる持続的な臨床的及び内視鏡的寛解をもたらすことを示すものであり、潰瘍性大腸炎の治療における重要な進展となるものです」
安全性データは、炎症性腸疾患におけるトレムフィア®の既知の安全性プロファイルと一貫しており、新たな安全性の懸念は認められませんでした。
J&J Innovative MedicineのVice President兼Gastroenterology Disease Area Lead ImmunologyであるEsi Lamousé-Smith, M.D., Ph.D.は、次のように述べています。「今回の結果により、トレムフィアが、患者さんの長期寛解の実現に非常に大きな影響を及ぼすことが示されました。これは、炎症性腸疾患の新たな標準治療を確立するという当社の使命の実現に向けた大きな一歩となるものです」
トレムフィア®は、IL-23を阻害するとともに、IL-23産生細胞の表面に発現する受容体であるCD64にも結合する、初めてかつ唯一承認された、dual-acting(二重作用)、完全ヒト型、IL-23p19モノクローナル抗体です。IL-23は、活性化した単球/マクロファージ及び樹状細胞から分泌されるサイトカインで、潰瘍性大腸炎をはじめとする免疫介在性疾患の原因となることが知られています²・³・⁴・⁵・⁶。
米国では、トレムフィア®は2024年9月に中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者さんの治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得し、現在は投与方法としては導入療法として静脈内投与し、その後維持療法として皮下投与が行われています。2024年11月には、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者さんの治療薬として、トレムフィア®の皮下投与による導入療法の生物学的製剤承認一部変更申請をFDAに提出しました。さらに2025年3月には、FDAより、トレムフィア®の皮下投与及び静脈内投与による導入療法の選択肢を有する中等症から重症の活動期クローン病の成人患者さんの治療薬として承認を取得しました。
当社がDDWで発表するデータの一覧はこちらをご覧ください:https://innovativemedicine.jnj.com/our-innovation/focus-areas/immunology/gastroenterology/gastroenterology-newsroom
用語の説明:
a. 結果はnonresponder imputation解析に基づいたもの。データの解析は、治療失敗又は欠測データを補完するnonresponder imputation(NRI)解析及び実測に基づくas observed解析の2つの手法で実施した。結果はNRI解析とas observed解析で一貫していた。
b. 臨床的寛解の定義は、Mayo排便回数サブスコアが0又は1で、導入療法のベースラインから増加しておらず、Mayo直腸出血サブスコアが0、Mayo内視鏡サブスコア(MES)が0又は1とした。
c. 内視鏡的寛解(正常化)の定義は、MESが0とした。
d. 内視鏡的改善の定義は、MESが0又は1とした。
e. Dr. LichtensteinはJ&Jのコンサルタントとして謝礼を受け取っているが、メディア関連の活動に関する報酬は受け取っていない。
QUASAR試験(NCT04033445)について
QUASAR試験は、既存治療(チオプリン製剤またはステロイド薬)、生物学的製剤(TNF-α阻害薬、ベドリズマブ)および/またはJAK阻害剤(トファシチニブ)で効果不十分もしくは忍容性が不良であった、成人の中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の患者さんを対象に、選択的IL-23阻害剤であるトレムフィア®の有効性および安全性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間、多施設共同、第IIb/III相試験です。本試験は、第IIb用量設定導入試験、第III相寛解導入試験、第III相寛解維持試験から構成されています。
第III相寛解導入試験では、初回、4週後、8週後にトレムフィア®200mg又はプラセボを静脈内投与しました。第III相寛解維持試験では、トレムフィア®を4週間隔で200mg、トレムフィア®を8週間隔で100mg、又はプラセボを維持療法として皮下投与しました⁷ 。現在進行中の長期継続試験では、さらに4年間治療が継続されます。なお、有効性、安全性、薬物動態、免疫原性、バイオマーカーは、規定された時点で評価されます。
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜が炎症を起こし、膿や粘液を産生するびらんや潰瘍を形成する慢性疾患で、過剰な免疫反応により発症します。症状はさまざまで、出血、血便、持続的な下痢、切迫便意、腹痛、食欲不振、体重減少、疲労などが挙げられます⁸。
トレムフィア®(グセルクマブ)について
J&Jが開発したトレムフィア®は、IL-23のp19サブユニットに結合してIL-23を阻害する医薬品として初めて承認された完全ヒト型モノクローナル抗体です。トレムフィア®は、IL-23のp19サブユニットに結合するだけでなく、in vitroの結果において炎症性単球モデルのIL-23産生細胞の膜表面に発現するCD64にも結合し膜近傍でIL-23を捕捉するdual-acting(二重作用)を有しています。
トレムフィア®は、欧州やカナダ、日本などで中等症から重症の尋常性乾癬及び乾癬性関節炎の治療薬として承認されています。さらに、欧州や日本、ブラジルにおいては中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療薬として承認されており、ブラジルと中国では中等症から重症のクローン病の治療薬としても承認されています。
J&Jは、トレムフィア®の全世界での独占販売権を有しています。
Johnson & Johnson について
J&Jは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。
日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について
Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患、および眼疾患領域における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。私たちは、医療の未来を切り拓き、日本の患者さんに革新的な医薬品をお届けしていきます。
Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はinnovativemedicine.jnj.com/japan/をご覧ください。また、www.facebook.com/JanssenJapan/をフォローしてください。
将来に関する記述
このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発及びトレムフィア®の潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。
基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、Janssen Research & Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.、ヤンセンファーマ株式会社及び/又はジョンソン・エンド・ジョンソンの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。
リスクと不確実性には、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題または遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。
これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、2024年12月29日に終了した会計年度のForm10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、や「リスク要因(Item 1A)」のセクション、またはジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期報告書(From 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。
これら書類は、オンライン(www.sec.gov, www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン宛てにご請求ください。Janssen Research and Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.、ヤンセンファーマ株式会社及びジョンソン・エンド・ジョンソンは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
1 Lichtenstein GR, et al. Efficacy And Safety Of Guselkumab For Ulcerative Colitis Through Week 92 Of The Quasar Long-Term Extension Study. Poster presentation (#4241842) at Digestive Disease Week 2025. May 2025.
2 Atreya R, Abreu MT, Krueger JG, et al. Guselkumab, an IL-23p19 subunit-specific monoclonal antibody, binds CD64+ myeloid cells and potentially neutralizes IL-23 produced from the same cells. Poster presented at: 18th Congress of the European Crohn’s and Colitis Organization (ECCO); March 1-4, 2023; Copenhagen, Denmark. Poster P504
3 Kreuger JG, Eyerich K, Kuchroo VK. Il-23 past, present, and future: a roadmap to advancing IL-23 science and therapy. Front Immunol. 2024; 15:1331217. doi:10.3389/fimmu.2024.1331217.
4 TREMFYA® [Prescribing Information]. Horsham, PA: Janssen Biotech, Inc.
5 Skyrizi® [Prescribing Information]. North Chicago, IL: AbbVie, Inc.
6 Omvoh™ [Prescribing Information]. Indianapolis, IN: Eli Lilly and Company.
7 National Institutes of Health: Clinicaltrials.gov. A Study of Guselkumab in Participants With Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis (QUASAR). Identifier: NCT04033445. https://classic.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04033445. Accessed March 2025.
8 Crohn’s & Colitis Foundation. What is ulcerative colitis? Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/what-is-ulcerative-colitis. Accessed March 2025
PDF:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108680/202505209121/_prw_PR1fl_dpLYjiOR.pdf
リリースURL:https://kyodonewsprwire.jp/release/202505209121
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