伊勢新聞

終末期に備える知識や準備 鈴鹿市役所、セミナーに市民115人

【人生の終末期に備えるための話を聞く参加者ら=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】三重県の鈴鹿市とあいおいニッセイ同和損害保険による終活セミナー「何からはじめる?初めての終活」が25日、同市役所であり、参加した市民115人が人生の終末期に備えるための知識や準備についての具体的な対策を学んだ。

市民を対象にした、すずか市民アカデミー「まなベル」の特別講座として実施。市と同社は令和4年に包括連携協定を締結している。

日本エンディングサポート協会の佐々木悦子理事長が講師を務め、「現在や将来の不安材料がはっきり見えることで、『気付き』のきっかけになる」など、エンディングノートを書く効果について話し、具体的な書き方を解説。

医療や介護の希望などを健康なうちから話し合っておくことの重要性や認知症発症に備えた対策、葬儀のトラブル回避のコツなど、分かりやすく話した。

最後に「焦らず慌てず諦めず、できることから一つ一つやっていけばよい」と話し、「今日帰ったら、まずは家の片付けから始めて」と呼びかけた。

参加者らはメモを取りながら熱心に話を聞いており、同市高岡台のパート従業員、小林洋子さん(73)は「まだ終活についてあまり考えたことはなかったが、できるところは参考にしたい」と話した。