三重県議会は16日の正副議長選で、115代議長に服部富男氏(76)=自民党県議団、6期、三重郡選出=、119代副議長に森野真治氏(55)=新政みえ、5期、伊賀市=を選んだ。
県議会によると、正副議長選では45人の出席議員が投票した。議長選では服部氏が43票を獲得し、2票は無効。副議長選では森野氏が44票を獲得し、1票は無効だった。
最大会派や第2会派ではない会派から議長を選出するのは、岩名秀樹氏(未来塾)が就いた平成19年5月以来。服部氏ら5人は1日、自由民主党(20人)を離脱して新会派を結成していた。
服部氏は就任に当たっての記者会見で、正副議長選を控える中で新会派を結成した理由について「議会運営を巡って自由民主党と少し方向性が違った。議長を取るためではない」と説明した。
議長の任期は申し合わせで2年以内とされる。服部氏は会見で、自らの議長任期について「この一年間をしっかり努め、その後については会派の皆さんと相談したい」と語った。
加えて「年寄りだから議長が回ってきたとのうわさもあるが、精神的にも体力的にもまだまだ」と強調。任期満了(令和9年4月29日)に伴う次期県議選への出馬にも意欲も示した。
このほか、議会基本条例が来年で施行から20周年を迎えることを踏まえて「議会改革をしっかりと押し進めたい」と説明。「若者や女性が議会に参画できる場を考えていきたい」と語った。
森野氏は「議長の思いを一つでも多く実現できるよう、手伝いたい」と抱負を語った。広聴広報会議(10人)の座長を務める立場から「県議会の活動を分かりやすく県民に伝える」と述べた。
服部氏は会社員を経て平成19年4月の県議選で初当選し、監査委員や四日市港管理組合議会議長などを歴任。令和2年5月から一年間、副議長を務めた。日本大理工学部卒。
森野氏は旧上野市(伊賀市)職員を経て平成19年4月の県議選で初当選。総務地域連携デジタル社会推進常任委員長や予算決算常任委員長などを歴任した。南山大文学部卒。