伊勢新聞

2025年5月3日(土)

▼最近、アメリカの流行語「WOKE」(ウォーク)が日本でも使われるようになった。国会で「選択的夫婦別姓制度」が審議されている影響もある。何しろトランプ大統領が所信表明演説で「わが国はもはやウォークではない」「性は男と女、二つしかない」と宣言したくらいの重要なワードだ

▼「WAKE」(目を覚ます)に由来した言葉で、適訳はないが「意識高い系」と訳されている。主に、女性差別、人種差別、LGBTなどに対する性的差別の撤廃を推進してきたリベラルの人々を指す。ただし、近年はそれが行き過ぎとして、「ウォーク」と言えば、DEI(多様性、公平性、包括性)などのリベラルな価値観を吹聴する人々をやゆする言葉となった

▼イーロン・マスクは「ウォーク」のまん延に我慢ならず、共和党支持に転向した。ディズニーは映画『人魚姫』の主役に黒人女優を起用するなどウォーク運動の先頭を走ってきたが、先頃公開した『白雪姫』の主役にラテン系女優を起用して大コケした。日本の場合、夫婦別姓推進派は「ウォーク」と言えるだろう。果たして、国会審議の結論はどうなるのだろうか?