伊勢新聞

絵や書で「夢」を表現 伊勢・神宮美術館、歌会始のお題テーマに特別展 三重

【平松礼二さんの「モネの池・夢春秋」など夢にちなんだ作品が並ぶ会場=伊勢市神田久志本町の神宮美術館で】

【伊勢】三重県伊勢市神田久志本町の神宮美術館で、特別展「夢―歌会始御題によせて」が開かれている。新春恒例の宮中行事「歌会始」の今年のお題「夢」にちなんだ絵画や書、工芸など33点が並ぶ。27日まで。

その年の歌会始のお題をテーマに美術展を毎年開催し、30回目となる。今回は、お題「夢」にちなみ、眠っている間に見る夢や、将来への希望を意味する夢をテーマに展示した。

日本画家平松礼二さんの「モネの池・夢春秋」は、フランスの画家モネの「睡蓮」を基に、枝垂れ桜や紅葉など日本の四季の風景を融合させ、縦1・8メートル、横5・1メートルの金びょうぶに表現している。伊勢市出身の画家西田俊英さんの「夢幻に候」は、朝霧にかすむ藤の花を幻想的に表現。魔法使いを夢見てポーズを取る少女をモチーフにした立体造形などもある。

白石和己館長は「夢をどのように思い、どう表現しようとしているか、作家の思いを感じてもらえたら」と話していた。

入館料は大人500円、小中学生100円。木曜休館(祝日の場合は翌日)。5月10日午後1時からは、日本画家土屋禮一さんの講演会がある。聴講無料。