伊勢新聞

県内初の夜間中学開校 みえ四葉ケ咲、10―80代の70人「すてきな学校生活に」

【みえ四葉ケ咲中の開校式で、入校生を代表してあいさつする川口さん=津市柳山津興で】

三重県立みえ四葉ケ咲中学校(津市柳山津興)は15日、同校多目的ホールで開校式を開いた。関係者らが出席し、県内初となる県立夜間中学の開校を祝福。10―80代の70人が入校した。

同校によると、義務教育を十分に受けられなかった人らが通う夜間中学のコースには40人が入校。不登校の中学生などを対象とした「学びの多様化学校」のコースには30人が入校した。

開校式では、川口佳奈枝さん(29)が入校生を代表してあいさつ。「学校は学ぶ場所であり、仲間や居場所、経験や思い出を作る場所。すてきな学校生活にしたい」と語った。

福永和伸教育長は「素晴らしい学びの場に育ててもらえることを願っている」と式辞。前田亜弓校長はあいさつで「全ての人が楽しく、心が躍る学校にしていきたい」と語った。

来賓の一見勝之知事は祝辞で「学び続ける者はいつまでも若い」とするヘンリー・フォードの言葉を紹介。「皆さんが楽しく喜んで勉強してもらえることを心から願う」と述べた。

県教委は入学希望の調査や体験教室の開催を経て、令和4年10月に夜間中学を設置する方針を決定。今年3月、文科省から授業時間を柔軟に設定できる「学びの多様化学校」に指定された。