伊勢新聞

「タンポポ」が嫁入り 伊勢シーパラのセイウチ、南知多ビーチランドに 三重

【同居しているセイウチの「キック」(左)と「タンポポ」=愛知県美浜町の南知多ビーチランドで(伊勢シーパラダイス提供)】

【伊勢】三重県伊勢市二見町の「ゼロ距離水族館 伊勢シーパラダイス」は令和2年から、愛知県美浜町の「南知多ビーチランド」と連携し、セイウチ繁殖プロジェクトに取り組んでいる。今年は伊勢シーパラダイスの雌のセイウチ「タンポポ」(推定22歳)が、南知多ビーチランドの雄のセイウチ「キック」(27歳)に期間限定で嫁入りした。

国内では9施設で計23頭のセイウチを飼育しているが、繁殖に成功したのは4施設のみ。セイウチの輸入は難しく、飼育施設が協力して繁殖に取り組んでいて、伊勢シーパラダイスも飼育するタンポポとヒマワリ(雌、24歳)を南知多ビーチランドに貸し出し、キックとの繁殖を目指している。

タンポポは2月4日に南知多ビーチランドに移動し、5日からキックと同居。今後は交尾を確認後、3月中旬頃に伊勢シーパラダイスに戻る予定という。

担当者は「タンポポにとって3回目の嫁入りとなりますが、これまでの経験を踏まえ、より良い環境とサポートを整えながら慎重に進めていきたい。皆さまにも温かく見守っていただければと思います」と話した。