【北牟婁郡】地域振興の意見交換会「東紀州ごちゃまぜカフェ」が17日夜、三重県紀北町島勝浦の交流施設「けいちゅう」で開かれた。東紀州の地域おこし協力隊や事業者ら約40人が参加し、観光産業の現状や新たな戦略について話し合った。
東紀州の若者に地域や分野を超えた交流の場を提供しようと、令和3年度に県紀北地域活性化局が始めた企画。東紀州を舞台に事業展開、拡大を図る事業者が登壇し、事業計画を発表した後、参加者らで実現に向けたアイデアを出し合う。
この日は、けいちゅうや和具の浜海水浴場(島勝浦)を運営する「MIYAMA」の山口耕一郎社長(40)が「自分たちで作り上げる新たな観光の形」をテーマに発表。融資を募り、訪日外国人客を誘致するチームを結成する計画を語った。
その後、参加者らは観光に関する課題や解決策について議論した。尾鷲市議は、知名度の低い観光資源を歴史的背景などと結び付けてPRする手法を提案。紀北町の事業者は、熊野古道周辺で導入が後手に回る電子マネーの拡大を訴えた。
山口社長は「東紀州で生活する人の表面的な問題以外も集約できた。インフラ整備の加速化などがベースとなる。新たな気付きが多かった」と話した。今後、観光誘客に向けて本格的にチーム作りを始め、継続的に戦略を議論したい考え。