【尾鷲】三重県尾鷲市の夏の風物詩「おわせ港まつり」が3日、尾鷲港一帯で開かれた。古くから歌い継がれる民謡「尾鷲節」のパレードが22年ぶりに復活。1100人(主催者発表)が1時間半かけて紀望通りを踊り歩いた。
パレードは約40年前に祭りの一大行事として開始。当時は駅前から尾鷲港までの1キロを練り歩いた。人口減少などによって平成14年を最後に中断されたが、今年の市制70周年を機に、距離を200メートルに短縮して復活した。
祭りの実行委員会は熱中症対策として、ミストや給水所を設置。参加者は休憩を取りながらゴールの港を目指した。個人参加を含む29団体の行列の中には、法被や浴衣のほか、着ぐるみで参加する人の姿もあった。
日本舞踊「柳蛙会」の会員で、先頭で踊った山口愛海さん(24)は「若い世代が伝統を継承し、街を活気づけたい」と話した。村瀬晃健委員長(48)は「実際に見ると壮大だった。パレードが復活して良かった」と語った。