-異業種の2人がタッグ 生涯サポートも目指す- 「恋活婚活のミカタ」代表 山﨑敦史さん 渡部雄介さん

【「我々も会員さんを見習ってお嫁さん探しに頑張ります」と話す山﨑さん(左)と渡部さん=津市羽所町で】

 全国にフランチャイズ展開する東証1部上場企業「日本結婚相談所連盟(IBJ)」(2184社、登録会員数6万5000人)の加盟会社として平成30年、津市羽所町で「恋活婚活のミカタ」を創業した。異業種の2人がタッグを組み、地元を中心に県内外の婚活者のサポートをして成婚実績を伸ばしている。

 鈴鹿市生まれの山﨑さんは弟と2人兄弟。名古屋大農学部に進学し、応用生物科の勉学の傍ら、小学時代から打ち込んできたバスケットボールのサークルを作って仲間と練習を楽しんだ。卒業後は津市の学習塾「eisu」に入社し、4年後に独立して学習塾を起業。起業から5年後には、学習塾に加えてコワーキングスペースを提供する「ウラカタ株式会社」を創業した。

 一方、新潟県生まれの渡部さんは、姉と2人きょうだい。東京の明星大に進学し経済学部の勉学の傍ら、入部した漫画研究部で漫画を通して経済の発展の歴史や文化も学んだ。また、幼少時からこつこつとためたお年玉や毎月のお小遣いを元手に株取引などで資産運用を始めた。

 経済不況で利益が激減したことから、投資や株の仕組み、社会経済をより実践的に身に付けようと都内の岡三証券に入社。津支店や伊勢支店で6年間勤務した後、人材ベンチャー企業勤務を経てファイナンシャルプランナーとして独立した。

 異業種の2人が、津青年会議所の活動で出会った。すぐに意気投合し、少子高齢化が進む社会のために、地域活性化のために何ができるかなどを熱心に議論するようになった。模索を続ける中で、互いに独身であり結婚に対する思いや悩みを理解できることをメリットとして捉え、男女の出会いの場を提供する新たな仕事を思い立った。

 結婚願望を持っているがきっかけがない、踏み切れないなどの事情を抱える未婚者らが、人生の可能性を広げる後押しをするためのノウハウをIBJで学び、「恋活婚活のミカタ」を創業した。

 「人と人をつなぐのは人」というIBJの理念を掲げ、登録者に寄り添いながら要望を聞き取り、マッチする相手を見つけて出会いの場をセッティングしたり、婚活パーティーを開いたりしている。「実際に会ってみて、新たな価値観を見いだせた」「人生を共に歩めそうな人と出会えた」など、交際から結婚へと進展するカップルの笑顔がエネルギーの源になる。

 成婚退会後も2人それぞれのキャリアを生かし、ライフパートナーとして家造りや家計、子どもの教育相談など、生涯にわたってサポートしていきたいという。「三重県の婚姻率を上げるため、我々も会員さんを見習ってお嫁さん探しに頑張ります」と目を輝かせた。

略歴: 山﨑さん。昭和61年生まれ。平成21年名古屋大卒業。同年「eisu」入社。同28年津青年会議所入会。同29年「ウラカタ株式会社」創業。同30年「恋活婚活のミカタ」創業。  渡部さん。昭和60年新潟県生まれ。平成20年明星大卒業。同年岡三証券入社。同27年ファイナンシャルプランナーとして独立。同29年津青年会議所入会。同30年「恋活婚活のミカタ」創業。