三重県議会の最大会派「自由民主党」(20人)に所属する県議ら5人が1日、新会派「自民党県議団」を結成した。議会運営を巡る考えの違いなどが理由という。これに伴い、最大会派は旧民主党系会派「新政みえ」(19人)に移った。
新会派を結成したのは津田健児(6期、四日市市選出)▽服部富男(6期、三重郡)▽小林正人(5期、鈴鹿市)▽野村保夫(3期、伊勢市・鳥羽市)▽辻内裕也(1期、桑名市・桑名郡)―の各県議。団長には津田県議が就任した。
この日、津田県議らが稲垣昭義議長に会派の結成届を提出。津田議員は取材に対し、正副議長選を含む議会運営に違和感を抱いたことが会派結成の主な理由と説明。「数の力で正副議長を独占するのはいかながものか」と語った。
県議会では正副議長を含む役員改選を16日に控えている。関係者によると、自民党県議団は服部氏を議長に推す考え。近く新政みえに提案するとみられる。新政みえは森野真治議員(5期、伊賀市)を副議長に充てたい考え。
自民党県議団は新政みえと自由民主党に次いで3番目に所属議員が多い会派となる。県議会の自民系会派は平成30年にも県議会の議員定数を巡る意見の違いで自民党と自由民主党県議団に分裂したが、その後は県議選を経て合流していた。
新政みえの藤田宜三代表は取材に「会派から出るのは重大な決断だったと思う。話を聞かなければ理由は分からないが、いろんなところで違いがあったのかと思う」とした上で「緊急に会派総会を開いて対応を検討したい」と語った。