
【多気郡】食を通じた地域のブランド化と発信力強化を目指す第2回「美食都市アワード」を受賞した三重県の多気町に対する贈賞式が30日、同町役場であった。受賞は東海4県初となる。
美食都市アワードは美食都市研究会(会長・橋爪紳也大阪公立大学教授)が昨年、欧州のガストロノミー(食文化)エリア賞を参考に創設した。レストラン・ホテルや観光業、地域生産者を含めた取り組みを表彰する。審査ポイントとして、食べ歩き地区▽料理・シェフ▽生産と特産品▽フードフェス▽料理人の養成―などがある。
今回は自薦・推薦の全国46都市・エリアから、同町と北海道函館市、福井県坂井市、淡路島エリア、広島県廿日市市の5カ所を選出した。
多気町はこれまでに選ばれた10カ所の中で人口が最少。全国でも珍しい調理師養成課程がある県立相可高校と高校生レストラン「まごの店」が高く評価され、食と健康がテーマの商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」の事業展開などが高得点につながった。
橋爪会長は「美食の輪を広げていただきたい」と激励し、久保行央多気町長に賞状とトロフィーを贈った。
久保町長は「町には伊勢芋、前川次郎柿、松阪牛という大きな食材が三つある。医食同源のまちづくりを、さらに次へ次へ進めていきたい」と意気込んだ。
ヴィソン多気の立花哲也社長と相可高校調理クラブの西岡宏起顧問・生徒らが出席し、ともに快挙を喜んだ。