伊勢新聞

創業向け心構え講義 三十三総研の伊藤副社長、四日市で

【創業カフェで講演する伊藤氏=四日市商工会議所で】

【四日市】四日市商工会議所「四日市 志 創業応援隊」は4日、三重県四日市市諏訪町の同商議所で、これから創業する人、創業間もない人を対象に「創業カフェ」を開講し、25人が受講した。

三十三総研の伊藤公昭副社長が「創業に向けた心構え」をテーマに講義した。

伊藤氏は最近発覚が相次ぐ、日本の企業の不祥事を取り上げ、企業のあるべき姿や経営者の在り方について触れた上で、経営者に必要な三要素「考え方」「構想力」「実行力」について解説。

「経営者は『三方良し』の理念を哲学として持ち、経営活動の中で実践していくことが重要。考え方は経営理念として内外に示すこと、ありたい姿を明確にイメージし、情熱を持って積極的に事業に取り組むことで夢は実現へと向かうはず」と強調した。

その上で「『三方良し』の実現に向けて『真』(誠実である)、『善』(利害関係者含め世の中に良いことをする)、『美』(調和を大切にする)を旨とすること。起業家にとって見えていない価値を形にする『構想力』が大切で、日々感性を磨く努力を怠らないように、外部環境の変化に目を凝らし、耳を澄まし、世の中に数多ある種から仮説を立て、自身の得意とする分野で検討することで事業の骨格が見えてくる」と呼びかけた。

さらに「動かないことには何も始まらないので、目的意識を持ち、優先順位をつけ、継続的に実施することを習慣化する『実行力』を身につけることが必要。楽観的に構想し、緻密に詰めていくことも大切」と語った。