▼新年度が始まり、新社会人を迎える季節。かつて津商工会議所で受けた新入社員研修を思い出す
▼名刺交換や電話応対のビジネスマナーに続き、講師が社員を分類して、①いなくては困る人②いてもいなくてもいい人③いると困る人―を挙げた。①を目指し、②にとどまってはいけない、③はもっての外だ、という趣旨だったと記憶する。分かりやすい言い方で心に残った
▼①は働く意欲と仕事の能力がともに高く、③は意欲も能力も低い。そうすると、「意欲はあるが能力に欠ける」「能力はあるがやる気がない」という細分類が析出され、どちらがましかという低次元だが、上司にとっては悩ましい問題も派生する
▼職場では「いなくては困る人」を見つけ、モデルにして、成長する思いと行動を持って、会社や顧客、社会から必要とされる人を目指してほしい。誰もが成長する可能性があり、「いると困る人」はいないのだ
▼とはいえ、能力、やる気のいずれか、あるいはいずれも欠ける人が自分の上司になる深刻な事態は起こる
▼そんな社会人生活でよくある状況を切り抜ける意思と能力も求められる。