
【三重郡】民話語りの会「こもの菊」(平野泉代表)は2日、三重県菰野町の菰野地区コミュニティセンターで「第27回発表会」を開いた。会員6人が各地に伝わる民話を1話ずつ披露し、町内外から訪れた83人が熱心に聞き入った。
昨年入会し、今回が初舞台となった永田美治さん(71)は、うそつきのうそ重と村人に親しまれていた重蔵が、死んだ後も楽しいうそで驚かせたという地元の民話「うそ重」を語った。小菅由美さん(43)は、佐賀県の民話「佐賀の化け猫」を身ぶり手ぶりを交えながら恐ろしげに語った。語り手の前にはいろりが設置され、参加者らは民話の世界に引き込まれていた。
こもの菊は地元菰野町を始め、全国各地の民話の語り部として27年前に発足。年1回の発表会と民話まつりのほか、地域の小学校の朝の民話語り、放課後子ども教室、高齢者サロンなど、北勢地区を中心にボランティア活動をしている。
平野代表(52)は「『楽しく語る』をモットーに、和気あいあいと練習に励んでいます。一緒に語る仲間が増えたらと願っています」と話していた。