
【志摩】三重県志摩市制20周年記念事業の一環として、市内の企業と高校生が連携して開発に取り組んだ2種類のハンバーガーと海洋プラスチックを素材にしたアクセサリーが完成し、このほどお披露目された。
5月にコンペを行い、市内の企業5社が志摩をPRする新商品の企画を提案。志摩高校と水産高校の生徒らがコラボレーションしたい企業を選定した。
「精肉ひき田」(同市阿児町)とコラボした志摩高校は、家庭部10人のうち2年生5人が中心となり、7月上旬から同店の疋田直之さん(48)とともに手軽に食べられるハンバーガーの開発を進めた。
具材やバンズ、ソースなどの組み合わせを何回も試し、意見交換して2種類が完成。「コラボメンチカツバーガー」は、海藻のアカモクを餌に混ぜて育てた「あかもく三元豚」のメンチカツと特製タルタルソースを、アカモクの粉末が入った白いバンズで挟んだ。
「コラボバーガー」は、国産牛とあかもく三元豚の合いびき肉で作った同店の人気商品のハンバーグに、ブラックペッパー入りの照り焼きのたれを合わせ、白いバンズで挟んだ。1月末頃から一個400円(税別)で、同店と同校の購買で販売する予定。
水産高校家庭部の生徒8人は、建設業などを手がける「クロノス」(同市阿児町)とコラボ。7月頃から、同社代表取締役の松井重紀さん(50)と海でごみ拾いをして海洋プラスチックを集め、作品制作に取り組んだ。
松井さんの指導の下、生徒らはレジン(樹脂)の中に海洋プラスチックを入れて紫外線で固め、ピアスやイヤリング、キーホルダー、コースターを作り、海洋プラスチックごみや磯焼けの現状など、環境問題について知識を深めた。作品は同社の直営店で販売する。
生徒らは「初めての商品開発だったが、みんなと楽しく考えてステキなバーガーができてよかった」「とても楽しく活動できた。現状を教えてもらい、海洋プラスチックや磯焼けの問題が深刻化していると実感した」と話していた。