全国高校駅伝(12月22日・京都)につながる男子第73回・女子第35回東海高校駅伝が11月24日、岐阜県山県市で行われた。東海4県の男女各県予選6位までが出場。今年から各県予選優勝校以外の最上位校が全国高校駅伝に東海地区代表として出場することになり、男子の部は愛知2位の豊川が3年連続5回目の優勝を果たして「都大路」の出場切符を手にした。
三重県勢の最高位は伊賀白鳳(伊賀市)の準優勝。4連覇が懸かった今月10日の県予選は稲生(鈴鹿市)と34秒差の2位で、東海地区枠での全国高校駅伝出場を目指していた。東海高校駅伝は豊川から8秒差の2位で、4年連続35回目の都大路出場はならなかったが、最後まで優勝を諦めない伝統校の走りは場内を盛り上げた。
男子は7区間42キロの特設コースで行われた。伊賀白鳳は、7区間中最長の1区(10キロ)で3年生の三平弦徳主将が粘り強い走りで5位でつなぐと、後続の選手が徐々に順位を押し上げた。
豊川とは2区以降、約10秒以内の僅差でタスキをつなぐつばぜり合いが最終盤まで続いた。3区(8キロ)で3年生の茂手木英人が23分42秒の区間賞の快走を見せて一時首位を奪うと、その後は両校で優勝争いも展開した。
昨年の東海高校駅伝で6区区間賞の茂手木は、1位から12秒差の3位でタスキを受け取ると、逆に2位以下に11秒以上の差をつけてトップで中継点に飛び込み、仲間を勇気づけた。
豊川2年の嶋岡希に区間賞を奪われた6区以降は一転して豊川を追う展開となったが、懸命に前を追う伊賀白鳳の選手らに県内他校の関係者からも声援が飛んだ。
豊川の走者から8秒遅れでフィニッシュした後、倒れ込んだ2年生アンカー小田垣茉周を笑顔で抱き起こした主将の三平は「東海の場で皆で先頭争いができた」。「負けは受け止めなければいけないが、今のチームにとって良いレースができた」と仲間をねぎらった。