薩摩義士4年ぶり供養 桑名の海蔵寺で関係者や子孫ら 木曽三川治水で犠牲

【焼香をする多儀会長(手前)=桑名市北寺町の海蔵寺で】

【桑名】江戸時代の木曽三川治水工事「宝暦治水」で犠牲となった薩摩義士の269年忌追悼供養大法要が25日、義士らの墓がある三重県桑名市北寺町の海蔵寺で営まれた。関係者や義士の子孫ら約130人が焼香し、静かに手を合わせて冥福を祈った。

新型コロナウイルスの影響で法要は4年ぶり。寺には予算超過の責任を取って自害した家老の平田靱負(ゆきえ)ら義士24人の墓碑が建つ。法要があった5月25日は、平田の命日にあたる。

桑名市の宝暦治水薩摩義士顕彰奉賛会の多儀正一会長は「薩摩義士らの功績に感謝し、長く後世に伝えていきたい」と追悼の言葉を述べた。義士の子孫の宇都宮美信さん(84)=岐阜県海津市=は「先祖も喜んでいると思う。感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。