三重県議選、自民単独過半数届かず 新議員48人決まる
任期満了(29日)に伴う三重県議選は9日投開票され、無投票を含む新議員48人が決まった。自民は公認した25人のうち21人が当選。無所属の1人を加えて最大勢力は維持したが、目標の単独過半数に届かなかった。一方、新政みえ系は推薦などを含めた21人の全員が当選するも、平成17年から維持してきた最大会派を自民に明け渡す可能性がある。
当選者は現職40人、元職1人、新人7人。政党公認別では自民21人、公明2人、立民1人、共産1人、新政みえ7人、草の根運動いが1人、無所属15人。女性は過去最多の前回選挙と同じ6人だった。
自民は改選前から2議席を減らした。鈴鹿市選挙区と津市選挙区で自民の新人が落選。議員定数が削減された伊賀市選挙区や合区と定数減が適用された伊勢市・鳥羽市選挙区でも現職の落選が相次いだ。
推薦などを含む新政みえ系は改選前から1議席を増やした。公明は四日市市選挙区と津市選挙区で現有2議席を維持。共産は津市選挙区で新人が当選するも四日市市で現職が落選し、議席数は1のままとなった。
草の根運動いがは定数削減で2議席となった伊賀市選挙区で現有1議席を死守した。維新は新人3人、参政は新人2人をそれぞれ擁立したが、いすれも落選。県議会への初進出はかなわなかった。
自民系の当選者は、公認を出していなかった多気郡選挙区の1人を含めると22人で、国政で連携する公明を加えると24人。自民が議長を輩出すると、議案の裁決を担う与党系は23人となる。
他方の野党系は新政みえに共産と草の根運動いがを加えて23人で、与党系と同数。このため、与野党で判断が割れた場合などのキャスティングボードは長田隆尚氏(亀山市選出)が握る可能性が高い。
今回の改選を経て県議会の会派編成を巡る駆け引きは加速するとみられる。草莽(6人)に所属するベテラン、奥野英介氏が落選したことを踏まえ、議会内には自民系会派が合流すると見る向きが多い。