明和町の観光考える 持続可能な観光地域づくりシンポ 三重

【パネルディスカッションの様子=多気郡明和町斎宮のいつきのみや地域交流センターで】

【多気郡】一般社団法人「明和観光商社」(三重県明和町斎宮)は21日、明和町斎宮のいつきのみや地域交流センターで、「明和町らしい持続可能な観光地域づくりシンポジウム」を開き、基調講演やパネル討論を通して、同町の観光の方向性について考えた。

同シンポジウムは同町の持続可能な観光地域づくりを目的に有識者らの意見を聞き、関連事業者や地域住民が観光の方向性を考えるもの。現地とオンラインで、計約30人が聴講した。

基調講演では北海道大学観光学高等研究センター客員教授の小林英俊氏が、世界の観光地域の先進事例を紹介。

小林氏は、持続可能な観光地域づくりを進める上で重要なこととして、「テーマ」「サイクル」「イコールパートナー」の三つのキーワードを挙げて説明。①地域として目指す観光の「テーマ」を具体的に定める②住民、産業、行政といった異分野が連携し景観修復やツアーの企画など、観光の質を高める循環「サイクル」を繰り返していく③従来の関係性を見直し、観光客と観光地が共同で地域の価値をつくる「イコールパートナー」の関係を構築する―の大切さを強調した。

後半のパネル討論では、木谷敏雄ジェイ・ファイン代表をコーディネーターに、小林氏と明和観光商社の千田良仁代表理事、地域おこし協力隊の北田智里氏が同町の観光振興について議論を展開。

擬革紙の活用や、同町でのヘルスツーリズムの推進といった、それぞれの取り組みを紹介した。