各地に伝わる民話に聞き入る 菰野町で民話語り「こもの菊」発表会 三重

【「天から落ちた源五郎」を語る小菅さん=菰野町の菰野地区コミュニティセンターで】

【三重郡】民話語りの会「こもの菊」(蒔田玲子代表)は5日、三重県菰野町の菰野地区コミュニティセンターで「第25回・発表会」を開いた。会員6人と演出担当の石垣まさしさん(73)が各地に伝わる民話を1話ずつ披露し、町内外から訪れた55人が熱心に聞き入った。

小菅由美さん(41)は、たたくと鼻が伸びたり縮んだりするてんぐのうちわを拾った男の話「天から落ちた源五郎」を、身ぶり手ぶりを交えながら面白おかしく語った。蒔田一美さん(69)は、権三という力持ちの大男が掘った穴が琵琶湖になり、その土を盛って富士山ができ、こぼれた土が菰野富士になったという昔話「菰野富士」を語った。

こもの菊は地元菰野町をはじめ、全国各地の民話の語り部として25年前に発足。年1回の発表会と民話まつりのほか、地域の小中学校の朝の民話語り、放課後子ども教室、高齢者サロンなど、北勢地区を中心にボランティア活動をしている。

蒔田代表(72)は「人数制限や検温などコロナ感染予防対策を徹底して開催。待っておられる方々に楽しいひとときをと、皆で練習に励みました」と話していた。