伊勢の歴史や文化学び発信 外国人学生ら、市と皇大事業 三重

【国指定重要文化財の賓日館を見学する外国人学生ら=伊勢市二見町で】

【伊勢】日本文化などを研究している外国人の学生らに、伊勢の歴史や文化に触れてもらう事業「伊勢と日本スタディプログラム」が、三重県伊勢市内を中心に実施されている。3日は、参加者らが、同市二見町の国指定重要文化財「賓日館」や夫婦岩のある二見興玉神社などを訪れた。

事業は、伊勢の歴史文化を学んでもらい、SNS(交流サイト)を通じて発信してもらおうと、市と皇學館大(同市)が平成25年から共同で実施し、今回で9回目。3年ぶりに海外からの参加も受け入れた。

【国指定重要文化財である賓日館を見学する外国人学生ら=伊勢市二見町で】

国内外の大学院生を中心に、米国、ドイツ、インドなど8カ国出身の13人が、先月20日から約3週間の日程で参加。伊勢神宮や歴史スポットを訪問したり、皇學館大での講義や体験学習に取り組み、毎日SNSで発信している。

この日は、二見町にある内宮所管社「御塩殿神社」を訪問した後、賓日館や夫婦岩を見学。賓日館では、趣ある館内の写真を撮ったり、展示されている書やひな飾りについて、引率した同大の櫻井治男特別招聘(しょうへい)教授に質問していた。

ドイツ出身で早稲田大院生のリンデン・ダニエルさん(28)は「伊勢の歴史や神道について知ることができおもしろい。特に神道が興味深い。儀式の意味や用語など理解が深まった」と話していた。