南伊勢町の「むすび目コワーキング」に表彰状 地域再生大賞優秀賞

【受賞を喜ぶ西岡さん(右)と西川さん=南伊勢町内瀬の「しごとば油屋Ⅱ」で】

【度会郡】地方新聞46紙と共同通信が、地域に活気を与える団体やプロジェクトを表彰する「第13回地域再生大賞」の優秀賞に、三重県南伊勢町の地域活性化団体「むすび目Coーworking(コワーキング)」が選ばれ、28日、同町内瀬のコワーキングスペース「しごとば油屋Ⅱ」で表彰式があった。

京都符から同町にUターンした西川百栄さん(48)と、元地域おこし協力隊で名古屋市から移住した保育園コンサルタントの西岡奈保子さん(35)ら3人が、町になかった誰もが使えるコワーキングスペースをつくろうと意気投合し、「町の情報発信を通じて地域と人をつなぐ結び目になりたい」という思いのもと、平成30年から活動を始めた。

コワーキングスペースの立ち上げ・運営だけでなく地域活性化に向けて、移住定住の支援▽町の空き家バンクの運営・空き家再生プロジェクト▽地域おこし協力隊募集や活動支援業務などに取り組んでいる。

西川さんは移住定住コーディネーターとして、移住相談や空き家バンク登録相談窓口を担当。空き家改修をイベント化して参加者を募り、完成後は移住お試し住宅として活用し、空き家を賃貸できる仕組みづくりも進めている。

おしごとアドバイザーの西岡さんは、町の求人情報を取りまとめ、町内事業者と働き手をつなぐ役目を果たす。さまざまな求人ボードに情報を掲載するほか移住相談窓口とも連携し、移住希望者にも紹介する。

こうした活動を選考委員は「さまざまな取り組みが相互に関連しながら展開していることは評価できる」と講評した。

式では、伊勢新聞社の佐飛宏尚営業部長が、西川さんと西岡さんに賞状や盾を手渡した。コロナ禍のため、東京での表彰式は今年も見送られた。

2人は「活動5年目となり、受賞は励みになる。ゴールがないのでその時に必要なことを積み重ねてきた。これからもつなぎ役として町が元気になることができれば」と話した。