太陽光発電、慎重対応を 四日市の地元自治会が県に要望

【記者会見で、計画中の太陽光発電施設に意見を述べる杉本会長=県庁で】

三重県四日市市内で建設が計画されている太陽光発電施設の土砂流出対策などが不十分だとして、地元の自治会でつくる同市四郷連合自治会は16日、県に「慎重な対応」を求める要望書を提出した。

同会によると、計画では室山、八王子両町のうち、風致地区に指定されている約8・9ヘクタールの里山に約3700枚の太陽光パネルを設置する。事業者は1月、森林法に基づく林地開発許可を県に申請した。

要望書は「森林伐採による土砂の流出や雨水などの対策が十分とは思えない」と指摘。許可の申請を受けた県に「環境保全や雨水、土砂災害などを十分に留意して慎重に対応するよう強く願う」とした。

杉本芳規会長らが県庁を訪れ、農林水産部の担当者に要望書を提出。この後の記者会見で「県には住民との意思疎通を十分に図るよう事業者に指示し、将来に禍根を残さないよう対応してほしい」と述べた。

許可申請の審査を担当する治山林道課は「県の規則などに基づき、申請の内容を厳正に審査したい」と説明。「住民との意思疎通を十分に図るよう、事業者には改めて伝える」としている。