子どものスマホ依存、大人が予防を PISA代表の磯村氏が講演 伊勢新聞政経懇話会 三重

【講演する磯村氏=津市大門の津センターパレスで】

伊勢新聞政経懇話会2月例会が13日、三重県津市大門の津市センターパレスホールであった。スマホ依存防止学会(PISA)代表の磯村毅氏が「思いやりの心を育むには~知育アプリからスマホ依存まで」の演題で講演し、「子どものネット依存は大人のギャンブル依存よりも深刻。特に常時ネットとつなげ、持ち歩けるスマートフォンへの依存は危険」とし、周囲の大人が予防に努めるべきと呼びかけた。

呼吸器内科医としての活動のほか、ニコチン依存を始めとした依存症心理学にも詳しい磯村氏は、触ると反応があるスマホは、神経伝達物質ドーパミンの分泌を強制し、脳に極めて強い刺激を与えると話した。知育アプリなどは「親がむしろ油断するから危険」として、安易に赤ちゃんなどに繰り返し使うと、スマホに比べて刺激が少ない絵本などに興味を示さなくなると警鐘を鳴らした。

スマホへの依存が進むと前頭前野の働きが鈍くなり、思いやりの心を持ったり、欲求に対する我慢ができなくなるなどの影響が出ると指摘。対策としては、親同士で協力して子どものスマホを持つ時期を極力遅らせるなどの工夫が必要と力説し、スマホを持たせる時期としては「コミュニケーション能力が一番伸びる思春期、具体的には中学時代まで遅らせるのが本来は望ましい」とした。

磯村氏は名古屋大医学部、同大大学院卒業後、テキサス大研究員を経て、現在、トヨタ記念病院禁煙外来、トヨタ自動車産業医、予防医療研究所代表。スマホ依存防止学会代表も務め、著書に「親子で読むケータイ依存脱出法」などがある。