菰野町長に諸岡氏 現職の柴田氏破り初当選 三重

【当選が決まり支援者らと万歳する諸岡候補=菰野町菰野で】

【三重郡】任期満了(3月2日)に伴う三重県の菰野町長選と議員辞職などに伴う町議補選(欠員2)は5日投開票され、町長選は、元副町長の新人諸岡高幸氏(70)=田光=が、現職の柴田孝之氏(50)=菰野=を破り、初当選を果たした。

諸岡氏は午後11時ごろ、同町菰野の選挙事務所を訪れ、支持者らと握手を交わして万歳。「オール菰野で明るく住みよい町をつくっていくことを約束する。公約に掲げた子ども医療費の窓口負担無料化を実現し、生まれた環境によってつらい思いをすることがないように、皆が平等で笑って暮らせる町をつくりたい」と強調。「企業誘致による雇用の拡大と税収の確保で力を付けて、子育て施策などの財源を確保していく」と決意を語った。

新名神高速道路インターチェンジ周辺開発と企業誘致、近隣市町との連携と観光振興、待機児童対策など子育て支援、防災・防犯対策などが主な争点となった。諸岡氏は防災対策、インターチェンジ周辺開発と企業誘致、観光振興、世代間交流促進、スポーツ・芸術文化振興などを訴えたことで、得票につながった。

柴田氏は1期4年の実績と、産業振興、新技術活用、健全財政維持と人材育成、子育て支援、食缶方式による中学校給食実現などを訴えたが、及ばず。「私の力不足、認識不足を深くおわびする。まずは残りの期間をしっかり務めるが、一からやり直す。明日からやり直す。4年間ご支援いただいた皆様、ありがとうございました」と敗戦の弁を述べた。

当日有権者数は3万3275人(男1万6288人、女1万6987人)で、投票率は前回平成31年(54・90%)に比べて3・63ポイント減の51・27%だった。