「頭之水」飲み厄除け 大紀町・頭之宮四方神社で水取神事 三重

【水取神事で参拝者に頭之水を振り注ぐ村田宮司(右)=大紀町大内山の頭之宮四方神社で】

【度会郡】あたまの神様をまつる三重県大紀町大内山の「頭之宮四方(こうべのみやよもう)神社」で5日、同神社に伝わる伝統神事「水取神事」があった。参拝者らが境内にわき出る「頭之水」を飲んで厄災を除き、家内安全や学力向上などを願った。

同神事は毎年2月第一日曜日に開催。節分のころの頭之水は「生きる力を生み出す水」とされ、「一升」を「人生の一生」に例えて空の一升瓶に頭之水をくみ、9日間にわたって飲み干すと厄や苦を洗い流し、心身が清められて心願成就されると伝わっている。

村田正和宮司らが祝詞奏上などを行い、杉の葉に含ませた頭之水を参拝者らに向けて振り注いだ。神事が終わると、参拝者らは頭之水を容器にくんで持ち帰った。

四日市市から訪れた児玉健さん(73)は「昨年は孫の受験だったので今日は合格のお礼に来た。毎年、この神事に来られることが健康のバロメーターです」と話した。