三重県警、1100人の厳戒態勢 岸田首相伊勢神宮参拝で

【厳戒態勢の中、岸田首相の到着を待つ参拝者ら=伊勢市の伊勢神宮内宮で】

岸田文雄首相が昨年に続き2度目の伊勢神宮参拝に訪れた。昨年の安倍晋三元首相銃撃事件を受けて厳戒態勢の警備となり、伊勢神宮周辺はいっとき物々しい雰囲気に包まれた。

銃撃事件を受け、三重県警は周辺他県にも応援を要請して警備体制を強化。総勢約1100人の厳戒態勢で首相一行を出迎えた。万が一に備えて、沿道に立つ制服姿の警察官や首相近辺を警護するSPは例年以上に存在感を示していた。

愛知県北名古屋市から夫婦で訪れたという石丸恵子さん(70)は「警察官がたくさんいて何ごとかと思った。まさか首相と会えるとは思わなかった」と驚いた様子で、「増税には抵抗があるが国を守るためならやむを得ないとも思う。平和であってほしい」と話した。

愛知県豊橋市から家族と初詣に訪れていたという会社員の鈴木哲也さん(36)は、「たまたま来てバスの運転手から首相が来ることを知った。テレビで見たままの印象」とし、「増税や外交など問題は山積みと思うが一つ一つ解決してもらえたら」と話していた。

家族3人で京都市から訪れていた奥西俊隆さん(73)は「このままでは国民が生活できない状況。何とか経済を安定させてほしい」と注文をつけていた。

名古屋市の大学生坂野陸斗さん(19)は「気になるのは年金制度。寿命が延びている今にあった制度改正を望みたい」と話していた。