「ご利益」テーマに体験アクティビティ 玉城町、2月に販売

【玉城町指定文化財「玄甲舎」でヨガを体験するモニターツアー参加者ら=同町佐田で】

【度会郡】三重県の玉城町観光協会は同町ならではの体験を提供し、町の魅力を伝える新たな誘客ツーリズム創出事業に取り組んでいる。町内でこのほど開かれたモニターツアーには、在日外国人(台湾)3人を含む計5人が参加。町指定文化財で江戸時代後期の茶室兼別邸「玄甲舎」(同町佐田)での茶道・ヨガ体験や地元の食材を使った開運ランチプレートなどを楽しんだ。

【玉城町の旬の食材を使って提供する「陰陽五行ランチプレート」(玉城町観光協会提供)】

伊勢神宮の摂社・末社十三社や続・日本百名城に選ばれた田丸城跡など歴史的な観光資源が多い同町。観光協会によると、神社や仏閣巡りを目的に町を訪れる人も多いという。

そこで「ご利益」をテーマに地元事業者らと連携し、開運につながる体験アクティビティなどを商品化する取り組みを本年度から実施。隣接する伊勢市を訪れる観光客を呼び込み、インバウンド誘客にも力を入れる。

擬革紙の御朱印帳作りや紙切り昆虫作り、玉城豚を使ったソーセージ作りといった既存の体験に加え、新たに玄甲舎でのヨガ体験やランチプレートを考案。モニターツアー参加者の意見を踏まえた上、2月から販売を開始する予定。

今回のツアーは1泊2日で行い、1日目は玄甲舎で地元の講師らが指導し、茶道とヨガを体験。参加者らは茶室でお茶をたてて味わい、庭園から着想を得てアレンジしたヨガのポーズなどに挑戦した。

昼食は玄甲舎に隣接するカフェ「七十二候」がメニュー開発した「陰陽五行ランチプレート」を提供。参加者にも「メニューひとつひとつに意味があり、味も楽しめた」と好評を得た。ほかにも、擬革紙の御朱印帳や紙を切って昆虫を作る体験などもあった。

ツアーを終えた参加者らは「玉城町の歴史文化、グルメ、見所が分かるツアーで楽しませてもらった」、観光協会の中西恵利奈さんは「玉城町でしか体験できない魅力的なコンテンツを国内だけでなく海外に向けて発信し、より多くの方に玉城町を訪れてもらいたい」と話していた。